骨粗しょう症の治療で使われる薬はいくつか種類があります。
それぞれ作用が異なり、「骨が壊れるのを抑える薬」「骨がつくられるのを促す薬」「骨への栄養を補う薬」に分かれます。
骨粗しょう症の薬のうち、ビスホスホネート製剤とデノスマブ製剤を使用されている患者さんでは、ごくまれに
「薬剤関連顎骨壊死(やくざいかんれんがっこつえし)」という病気を引き起こすことがあり、歯科治療では慎重な対応がとられています。
骨に炎症が起きることを「骨髄炎」、さらに進行して骨の一部が死んでしまう状態を「骨壊死」と呼びます。
薬剤関連顎骨壊死は、文字通り薬が関連したあごの骨の壊死です。
顎骨壊死を発症すると、痛みや歯ぐきの腫れが生じるほか、あごの骨が歯ぐきから露出したり、顔の皮膚から膿が出てきたりすることも。
ですので、骨粗しょう症の治療をしながら顎骨壊死を防ぐこと、そのために歯医者さんを受診することが大切です。
*勝手な薬の中断は厳禁です!*
ビスホスホネート製剤とデノスマブ製剤を使っているからといって顎骨壊死が必ず起きるというわけではありません。
骨粗しょう症の方にとって大事なことは骨折を防ぐこと。ビスホスホネート製剤とデノスマブ製剤はとても効果の高い薬です。
薬の使用を自己判断で中止しないようにしてください。
nico 9月号より